Softwind's diary

自然やエコや不思議なこと、健康や楽しいことなど徒然なるままに書いています。どうぞよろしくおねがいいたします。。

彗星の素顔

読者の皆さんも肉眼や望遠鏡により、実際に彗星を見たことがある人も多いと思います。ブログ筆者も肉眼や望遠鏡でその不思議な姿を目にして感動しました。特に有名なハレー彗星は約75年周期で太陽に接近する周期彗星としてよく知られています。ほうき星ともいわれる、あの尾は専門家の観測により太陽のエネルギーによる氷の昇華により放出される水蒸気や噴出した炭素質をたくさん含むチリ(粒子)の他、イオンなどであることが分かっています。以前は彗星の地表はどのようになっているか分からなかったのですが、NASAESA(ヨーロッパ宇宙機関)やJAXAはやぶさによる小惑星探査)などにより彗星や小惑星の地表の違いがある程度わかってきました。

1986年のESAハレー彗星探査機「ジオット」によるハレー彗星への500 kmまで接近した観測により核は長さが約16km、幅が約8kmで、ピーナッツあるいは雪だるまのような形をしており、噴出しているガスは80%までが水蒸気で、一緒に噴き出している粒子には、炭素が多く含まれていることが分かったそうです。さらに驚くことに高さ500mほどの山や、深さが100mにも達するクレーターなどがあることもわかったそうです。彗星は雪だるまのようで、堅い地表はないとみられていましたが、小惑星や火星や月の地表のように山やクレーターがあり、天文ファンも驚いたわけです。その後彗星には氷やドライアイスや炭素質の有機物や輝石やカンラン石などケイ酸塩金属錯体などが発見されているようです。

そっかー、氷からできているのなら“かき氷”がおいしそうだと、「ハレーかき氷」を食べている絵を作ってみました(図1)。

 

 

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とくに彗星への接近画像を集めてみると、「ピーナッツあるいは雪だるま」形とお焦げのついた「お煎餅」のような丸形になるようなので、図2と図4にまとめてみました。チュリュモフ・ゲラシメンコ(C・G)彗星やハートレーII彗星などは本当に暗くて不思議な素顔が明らかです。CG彗星には着陸船「フィラエ」が着陸し水に含まれる「重水素/水素」比を測定したとのこと。地球の海の水の由来が分かるかもしれません。図3のC・G彗星の拡大表面にみられる岩のようなものは地球の岩とは違い、岩の混じった氷でないかと考えられているようです。ますます不思議ですね、彗星は。はやぶさの観測した「りゅうぐう」とは大いに違いますね。画像の幅は225 mなので人が立ったばあいの大きさが推測できますね。

 


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もう一つの形をお焦げのついた「お煎餅」形とする彗星を図4にあげました。テンぺルI彗星は当時、ディープインパクトとして話題になりました。インパクターを衝突させ散乱光が発生したのですが、それを引き金にほうき星としてほうきがずっと発生すると期待されましたが、そうではなかったですね。それなら人工衛星に大きな「氷玉」を乗せて宇宙空間で、地球から100万キロ以上離れたところから太陽に発射させたら「ほうき星」になるんではないかなと考えられます(図5)。テンぺルI彗星もまた溶岩流のような地形や月に見られるような大小のクレーターを持っていることがわかり、やはり驚きですね。
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ピーナッツ形のアロコス彗星の頸が何か物理的な原因でぽろっと落ちそうです。図5に示すようにぽろっと落とすと、なんとビルドII彗星の大きさや形に似てきます。ということはビルドII彗星は以前、昔、頸がついていたピーナッツか雪だるま形の構造をしていたのかも。彗星は面白いですね。はやく日本の探査機が彗星に着陸して彗星表面をローバーが雪煙を出しながら走りまくり、スリップしながら撮す彗星地表のリアルタイム画像を見れたらいいなと思います。
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引用

1)NASA画像、ESA画像

2)Wikipedia

3)フリーイラスト