Softwind's diary

自然やエコや不思議なこと、健康や楽しいことなど徒然なるままに書いています。どうぞよろしくおねがいいたします。。

神秘と思われていた火星

神秘な赤い惑星 火星
  火星ほど神秘な惑星はない。以前はそう思われていた。マーズ(複数名詞)として知られる星は天空に赤く輝いており、天空を足早に移動していく。いかにも生命があるような天体ととらえられてきた。ローウェルによる火星の運河は特に、火星人が住んでいるとの印象を強く植え付けるものであったと解釈されている。しかし、近年にいたりNASAは1975年に打ち上げたバイキング1号、2号から火星面に軟着陸して神秘な火星の探査を進めてきた。旧ソ連も1962年からのマルス計画やフォボス計画で火星面軟着陸や火星の衛星フォボスなどの探査を試みてきたが通信途絶などの困難に遭遇しているものの、火星に対する見方や印象は大きく変わった。本格的に火星表面を活動して鮮明な写真を送ってきたのは1997年7月に火星に到着した NASA の火星探査機マーズ・パスファインダー (Mars Pathfinder) 号である。火星地表から撮影した火星風景の驚愕の画像は各紙朝刊一面や科学雑誌”自然”やnet上でも報道され世界中の多くの人々の関心をよぶこととなった。ブログ著者も感動を今でも覚えている。また、科学的な調査や探査が進む中、ひょっとしたら火星に生命体がいるのではないか、生命の痕跡があるのではないか、もしかすると火星人が住んでいるのではないかとの願いも強く。いろいろなHPやブログなどで取り扱われている。未確認飛行物体(UFO)についての画像や動画などもNASAは撮影しており、物議を醸しだしているのにも、興味が惹かれる人も多いと思われる。ブログ著者もかなり関心を持っており、以下に、まとめてみましたので、興味のある方は見ていただくと幸いです。

 

1)マーズパスファインダー(Mars Pathfinder)
1997年7月に火星に到着したマーズ・パスファインダーは着陸後には通信の中継機として使用された無人基地(着陸機)から火星探査車ソジャーナ・ローバー(この発展型が現在のキュリオシティーである)を走らせ火星の岩石や風景、空の雲や日没や夜の星座や衛星のフォボスやデイモスなどの撮影にも成功している。
a)ツインピークス
画像は最初報道された1km先にある標高約100mのツインピークスの連山を背景としたアレス渓谷で、地球を思わせるような風景である。周りは岩がごろごろしており、水が流れた形跡があるとされている。色調は少し赤みがかっているが、ローバーに後のスピリットなどもそうであるが、色合わせ用のカラーが3枚貼り付けたカラーサークルがあり、これを写してNASAは地球で見える色と同じように調節する。実際には同じになっていなく青色を赤系に変色させて発表しているため、火星は赤っぽくなっているのだ。発表した画像にそのカラーサークルが移らないようにしており、もし写ったばあいは白黒画像としている。なぜ、そのようにする理由があるのかは不明であり、以前から多くの物議を醸しだしている。

b)火星探査車ソジャーナ・ローバーや夕焼けと雲
火星地表を探査するローバー大きさは40-50cmくらいなので岩の大きさが推測できる。夕日はほんとに地球とおなじようであり、雲も似ている。午前10時ごろの気温はグラフから-25℃くらいであることがわかる。ステファン-ボルツマン式から理想的にはもっと低温になるので、-25℃というと火星にも温室効果によりかなり大気があると予測できる。

2) ハッブル(Hubble)宇宙望遠鏡
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/1997/23/image/a/
ハッブル宇宙望遠鏡では火星表面の現象を時系列でとらえたり、局所的に生じている現象をとらえるのに優れている。下図で箱の中の画像の中央下の部分の煙のようなものは1997年6月27日に撮影(7月到着のマーズ・パスファインダーに合わせて撮影されている)された火星表面で有名な砂嵐である。

3) スピリット(Spirit)とオポチュニティ(Opportunity)
2000年に入りマーズ・エクスロレーション・ローバー計画で2004年1月にスピリット(Spirit)とオポチュニティ(Opportunity)のローバーが火星の風景や岩石や大気などの科学的測定を行い、最近まで次々と画期的な新しい発見を成し遂げてきたのは記憶に新しいと思われる。ブログ著者も特に豊田ひろし氏の素晴らしいhttp://buturit.dee.cc/kasei/Kasei_Tansa.htm からNASA画像にアクセスしている。また、http://moonstaion.jp/ja/mars/exploration/index.html も火星探査について分かりやすくまとめてある。そこで火星の不思議な地形や現象について取り上げたい。
a)つむじ風
火星地表を探索したローバーは火星の小規模な砂嵐を撮影している。下の画像はスピリットが2005年4月15日に撮影したNASAではダスト・デビルとよんでいる小規模砂嵐である。
http://marsrovers.jpl.nasa.gov/gallery/press/spirit/20050421a.html

 

下の画像は2009年5月27日にスピリットのパノラマカメラに捉えられた砂嵐である。
http://www.nasa.gov/mission_pages/mer/images/merB20090714.html
上図の右下3枚の画像はモノクロであるが、それぞれ上から750nm、530nm、430nmの波長フィルターをとおして撮影されており、補色としてのカラー画像が一番上の画像でそれぞれ青緑色、赤紫色、黄色-黄緑色系に写っている。位置を確認してほしい。位置が違うのはつむじ風が移動しているからである。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した大規模砂嵐にはスピリットやオポテュニティーはまだ出会っていないし撮影していない。
b)チューブ様構築物
火星にサンドチューブあるいはサンドワームとよばれる地形が見つかっているが地球上では似た地形がないため、NASAでもこの形の謎はわかっていないとされる。写真はマーズグローバルサイベイヤーが火星上空から写したマーレ・アシダリウム地域の不思議なチューブ様構築物である。http://www.asahi-net.or.jp/~et7t-sm/nasa/mars/mars.htm
いろいろなブログで巨大ミミズが移動した跡とか、巨大なワームが生息しているとされているが、傾斜がある砂地で水が流れると流れる方向と直角に流れた砂の濃淡ができ、これと同じような模様になる。火星でのチューブ様構築物も傾斜地にあり同じように液体(水)が流れたためにできたと推測される。これは地上でも再現できるし、雨上がりなどで見つけたりもする。

c)人面岩
 1976年NASAのバイキング1号が撮影した火星の人面岩はその後、謎のまま2001年のマーズグローバルサーベイヤーの画像で光のいたずらであるとの判断と発表された。新聞やテレビ各局のニュースでも取り上げられ多くの人々の関心と想像を掻き立てた。
http://pub.ne.jp/sakura2011/?entry_id=3872004ブログ桜氏のブログ
http://moonstation.jp/ja/mars/face.html The Moon Station (japan)
http://www.246.ne.jp/~y-iwa/drhogurando.htm
火星の人面岩はNASAの技術者が当時まだ解像度が良くない画像をよりコントラストを高めた画像処理によりこのような人面岩のようになったとしており、少し強調されているものの、2001年のマーズグローバルサーベイヤーの高解像度の画像と比べてもかなり似ており、同じように涙も1つあり人工的な岩のような感じも強い。長年にわたって太陽光にさらされているので、岩はボロボロになっているが、顔の輪郭などは人工的であり、未だ解決されていない問題と言える。今日までいろいろなブログでも怪しげなものもあるが、興味深く取り上げられている。

4) キュリオシティー(Curiosity)
このブログを見ていただいている方も2012年8月にマーズ・サイエンス・ラボラトリーが火星に軟着陸して、大型のローバー「キュリオシティー」が火星のゲールクレーター内に降り立ち、今後充実した観測機器による火星探査の成果が期待されていることは良くご存じと思います。画像はキュリオシティーのサンプル採取中の光る物質で、よく見ると?の画像があるので張り付けました。NASAも関心を持っているようですが、この理由づけに苦慮しているようです。


火星の大気窒素分布は地球と違い、極端に窒素原子Nが少ないため、生命に必要な核酸やタンパクは作られていないと思われるので、生命は発生しなかったと考えられる。しかし、隕石の中にアミノ酸核酸(文献1)が見出されており、それ由来の核酸アミノ酸は火星でも発見される可能性はある。神秘の惑星、火星の謎が明らかになるにつれ、もう神秘ではなくなりつつある。そして、ひょっとしてこの宇宙で生命は地球だけかもしれないと思わざるおえないかもしれない。
文献
1)http://www.chem-station.com/blog/2011/12/dna.html
 
(yahooブログがなくなるのでこちらに移行しました)