Softwind's diary

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彗星の役割は太陽に水素ガスを供給することか? -太陽に接近するラブジョイ(Lovejoy)彗星-

-水素を太陽に供給する彗星-
Windyです。以前にも取り上げた欧州宇宙機関(ESA)と、アメリカ航空宇宙局(NASA)によって開発され、1995年12月2日に打上げられた画期的な太陽探査機である太陽・太陽圏観測衛星はSOHOの略称で呼ばれています。これは地球から約150万kmのラグランジュ点という特殊な位置にあり、地球とともに1年で太陽の周りを一回公転しており、太陽表面の黒点や磁場、プロミネンスやコロナや太陽風のほか、太陽振動観測による太陽内部構造などを観測しています。さらに、LASCO C2やLASCO C3の広角分光コロナグラフの画像やその他の画像やデータをnetで見れ、取得することもできます。昨年(2011)11月27日にオーストラリアのテリー・ラブジョイ氏に発見され12月に太陽に大接近したラブジョイ彗星は多くの方もご存じと思います。ラブジョイ彗星の太陽接近から離脱までのSOHO画像を時系列にまとめてみました。この彗星はその軌道要素からクロイツ群に属すると言われている。下の画像は12/15 02:06からのLASCO C3画像4組とLASCO C2画像1組を時系列に並べており、ラブジョイ彗星が太陽に接近する様子がわかります。

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また、12/16 00:00頃に太陽に最接近している様子が見られます。その後、12/16 2:36ごろ太陽の裏側から離脱する様子が捉えられており、消滅するクロイツ群が多い中、比較的大きな彗星であることがわかります。

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これは周期彗星でないので、もう二度と戻ってこない彗星と思われます。
 彗星は大量の水素ガス雲を運んできており、太陽の直径約140万kmよりも大きな直径の水素ガス雲を持つ彗星も多いことが分かっています。見方を変えると、彗星は太陽に水素ガスを供給していることになります。太陽は水素熱核融合により多量の熱を出しており、水素は最も重要な原料であり、彗星がこの重要な原料を太陽に運んできていると考えることもできます。
  水素-水素熱核融合反応
    2p-p(or 2H2) + 2e- → He + 6γ + 2v + 6×1014J・kg-1(水素1kgで)(1014は10の14乗です)
ただし、γ、vはそれぞれガンマ線ニュートリノ(中性微子)である。
太陽は1秒間に約6×1011(10の11乗)kgの膨大な水素を水素熱核融合に使っており、太陽の質量2×1030(10の30乗)kgはすべて水素ではなく、この水素質量をいくつにとるかで計算上、太陽の寿命は異なってきます。一般的に太陽寿命は100億年と計算されており、後45-50億年活動するということです。しかし、水素ガスが逐次供給されれば太陽の寿命はさらに延びると考えられます。この水素を太陽に供給するのが彗星であり、彗星の最も重要な役割の一つであるとブログ筆者は考えております。

今後、さらに彗星の研究や調査が進めば、彗星の水素ガス雲(水素コロナ)と太陽との関係もより明らかになると思われます。

 

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